大村藩は、肥前大村を城下とし、石高27,973石の藩です。
戦国時代には、領主大村純忠が日本初のキリシタン大名になるなどキリスト教の盛んな土地でした。江戸時代、大村藩は、初代大村喜前(よしあき)から12代大村純熈(すみひろ)まで一度も転封されることなく、明治維新を迎えました。大村家の菩提寺が本経寺で、その境内に大村家墓所があります。
本経寺は初代喜前によって慶長13年(1608年)に完成した日蓮宗の寺院です。現在でも本堂をはじめ江戸後期の建物が建ち、近世大名の菩提寺としての形態を良く残しています。また、本堂に隣接する大村家墓所は、小藩ながら、巨大で様々な形の墓が建ち並び、大名墓所として荘厳な姿を見ることができます。これらの墓は、キリスト教から仏教へと転換する江戸時代の宗教政策を表したもので、国の歴史を表す文化財として、平成16年9月30日に文部科学省により国の史跡に指定されました。 |